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真のヒーロー

東武東上線ときわ台駅で、線路内に入った女性を助けようとして電車に跳ねられ死亡した宮本邦彦警部の事故には本当に心を打たれた。

そして、昨日。葬祭場へ向かう棺を乗せた霊柩車が交番前を通るシーンで、近隣住民や弔問者が手を合わせる姿などを見ると、本当に胸が痛むと同時にこういう人こそが「真のヒーロー」だと痛切に思う。

この事故を見て真っ先に思い出した飛行機事故がある。

今から25年前の1月。

俺が幼少時に3年間過ごしたワシントンD.Cから帰国した翌年。ワシントンナショナル空港(現ロナルド・レーガン空港)からフロリダ州タンパ向けて出発直後にその悲惨に事故は起こった。

当日は厳しい寒波と豪雪で、翼に積もった雪で正しく飛行機が上昇出来ず、桜で有名なポトマック川の14番通にかかる橋の橋脚に激突。こともあろうに、夕方のラッシュアワーで渋滞していた自動車も巻き込みながら氷結した川面に墜落したのです。

しかし奇跡的に、ポトマック川の割れた氷の上に6名の生存者がしがみ付いていたのです。現場は同時刻に偶然発生した交通事故により緊急車両が近づけないほどの交通渋滞が発生し、レスキュー隊の到着が遅れていました。

そして数十分後に、救助ヘリコプターが駆けつけた時に、まず近くに居た一人の男性の乗客に命綱を渡したのですが、彼は2度にわたって近くにいた女性に譲るわけです。寒くて冷たくて死にそうに辛い筈なのに・・・・。

また女性が命綱から手を離してしまい、氷の上に取り残されていた時、川辺で見ていた群衆の中から2名の男性が、たまりかねて氷点下の川へダイブ!(これを書いているだけで泣けてくる)。見事この女性を助け出したのです。

また、女性に2度も命綱を譲った男性は、救助ヘリが3度目に戻ってきた時には、既に力尽き水面下に沈んでいくのでした(このシーンをTVカメラが捕らえていた)。この男性は後に、この事故で唯一の水死者(他の犠牲者は衝撃で死亡していた)であったと判明したようです。

この男性はArland D. Williams Jr.氏で、アメリカ政府から救助ヘリの乗員2人とともに自由勲章が授与され、その後、彼の偉業をたたえ事故現場となった橋が "Rochambeau Bridge" から "Arland D. Williams Jr. Memorial Bridge"と改名されました。14th_street_bridge_complex_1_3

更にまた、彼を記念して命名された施設も幾つかあり、彼の郷里のイリノイ州には、2003年に彼の名が付いた小学校が新設されたということです。

自分の命を犠牲にしてまで他人を救うなんて、言葉ではカッコいいけど、そう簡単に出来ることじゃないですよね。

宮本警部の事故を聞いて、この飛行機事故を数十年振りに思い出し、こういう人こそ「真のヒーロー」なのだと改めて感じ、涙してしましました。

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